グローバル教師と地球の子ども達

30カ国以上の子ども達を、アジアとヨーロッパのインターナショナルスクールで教えた教師が考える。これからの時代の教育とは?教師とは?子育てとは?

ごっこあそびで世界を知ろう

幼稚園のクラスで、ごっこあそびが発展して、「みんなで外国に遊びに行こう」という活動をすることになりました。そして、その行き先に日本が選ばれたため、私も協力することに。
旅行の計画を立てて、日本のことを調べて、パスポートを作って、スタンプを押して、パイロット・フライトアテンダント・乗客に扮し、飛行機に乗って、日本に着いた!というところから、私が受け継ぎました。

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入り口で入国審査?そして中にはMt. Fooji。

 

全部で4つのステーション(異なる活動のテーブル・場所をそう呼びます)を用意しました。

1、習字。墨と筆は揃わないので、それならば、自由にやりましょう。お手本を下に敷いて、筆に絵の具をつけてなぞります。せっかくなので、その言葉に合わせたデコレーションもします。

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ちょっと変わった形の「ほ」ですが、文字としてのひらがなという概念が全くなく、そう見えた通りに書いたようです。これは面白い発想です。この活動は「文字を正しく書く」ことが目的ではないので、もちろんそのままで構いません。
 
2、折り紙。もう紙を半分に折るだけでも精一杯。でも「すっごく難しいことができた!」って大喜び。

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3、お寿司やさん。ティッシュと色紙を使った簡単なものです。これには先生たちが大喜び。

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4、桜の木。季節はちょっと外れていますが、楽しいハンドペインティングです。あとで掲示には子どもの字で「Sacoora」と書かれていました。確かに、音から言えばその表記になりますね。

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もともとは、ごっこあそびから始まったこの活動。最終的には違う国の文化を知ることになりました。
想像力が掻き立てた興味が、そのまま学ぶことへの動機付けになるのは、大人も子どもも同じだと思います。外国小説を読んだり、海外の記事を読んだりしたときに、いったいどんな風景なんだろう、そこで人々はどんな暮らしをしているんだろう、と思うことはそう少なくないはずです。その時に、少し調べるだけでもたくさんの情報を得られます。
そうやって、ちょっとでも世界に視野を広げることを子どものうちから習慣づけることが、グローバル感覚を身につける一歩になるのではないかと考えます。