グローバル教師と地球の子ども達

30カ国以上の子ども達を、アジアとヨーロッパのインターナショナルスクールで教えた教師が考える。これからの時代の教育とは?教師とは?子育てとは?

What future for education? 1週目

教師として日本の外に出て、最も刺激を受けたのは、研修の多さである。多いと言っても、たくさん研修会に出さされるということではない。自分でどんどん見つけてくるのだ。
基本的に、海外では教師は職人のようなもので、自分で自分に力をつけ技を磨いていかなければ仕事が取れない。終身雇用ではなく、常に次のステップアップ(例えば給与の高い違う学校へ移ることももちろん含む)を考えて暮らす。そしてそのためには、言い方は悪いがより履歴書に残る形の「箔」をつけていくのだ。
学校側に掛け合い、予算や学校としてのニーズにも見合っていると研修費用はバックアップされるが、何もかもそう上手く話が運ぶとは限らない。そこで、最近は格安のオンラインコースが大変人気である。

courseraという無料で各国の有名大学の授業が受けられるオンライン学習があり、いくつか試してみたところこれが非常に素晴らしい。物理学、数学、文学に史学、様々な分野がある中、教師研修というジャンルも用意されている。
今回私が取ったのはロンドン大学のコース。少しお金を払うと証明書が発行されるのだが、それには毎週のレポート提出が欠かせない。ビデオ講義を受けて、自分なりに考えをまとめ、さらにオンラインでの議論にも参加する。こんな学び方もあるんだなあと感心する。

さて1週目は、その名もHow do we learn?というトピックだった。
学び方は様々。その人によって、方法が異なって当たり前である。
ある人は見て学び、ある人は誰かと話すことで学ぶ。実体験を必要とする人もいれば、徹底的に本を読んで学ぶ人もいる。
我々は、それぞれの学びのスタイルを見つけていくのである。それ自体が学びとも言える。

これまでの学びとは、教えられることからの学び、つまり受動的な学びであった。しかし今は、もっと過程的に進捗した学びになってきている。オンライン学習もしかり、個人のペースで学ぶということに重きがおかれつつある。

教育を取り巻く未来はどんなものなのか。深く考える6週間の始まりだ。